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行政書士法人 IPPO
養子縁組とは、養親と養子との間に法律上の親子関係を作り出す制度です
そもそも「親子」の「子」とは何でしょうか?
「子」の定義には嫡出子のほか、養子(普通養子及び特別養子)及び認知された非嫡出子が含まれ、成年に達した者も含まれます。
今回は「子」の定義に含まれる「養子」に外国人がなったとき、どのような在留資格が取得可能なのか、についてお話ししていきます。
実質的要件は、養親(親になる人)の本国法(出身国)によって、養親、養子の全てについて、養親の本国法上の要件を満たしているか否かを審査し、次に養子の本国法上の保護要件を満たしているか否かの審査を要する、とされています。
例えば、日本に在留しているフランス人がドイツ人を養子にする場合は、養親の本国であるフランスの法律上の要件を優先して審査して、養子の本国であるドイツの法律上の保護要件を満たす必要があるということです。
その上で、形式的成立要件(方式)は、行為の成立を定める法律又は行為地法によるとされており、養子あるいは養親のいずれかの住所が日本にあれば、日本の家庭裁判所が養子縁組について管轄権を有すると認められ、日本の裁判所が本国の裁判所の許可等を代行できるものと解されています。
日本の養子縁組には、「普通養子縁組」と「特別養子縁組」の2種類があります。

普通養子縁組というのは実の親と親子関係を継続したまま、別の人と新たな親子関係を生じさせるものです。実親以外に養親との間にもお互いに扶養する義務を負いますし、実親が亡くなったときだけでなく、養親が亡くなったときも財産を相続することができます。
養子が養親の尊属(祖父母、叔父など)又は年長者では縁組は認められませんが、養子自体の年齢に制限はありません。

実の親との法的な親子関係を解消して、養親と新たな親子関係を生じさせる養子縁組です。
養親が亡くなったときは財産を相続することはできますが、実親が亡くなったときは財産を相続することはできません。年齢は原則15歳未満に限られます。
| 普通養子縁組 | 特別養子縁組 | ||
| 養親について | 年齢 | 20歳以上 | 25歳以上(配偶者は20歳以上) |
| 配偶者 | 独身でもいいが、配偶者がいる場合は配偶者の同意が必要。 養子が未成年の場合は夫婦共同で縁組しなければならない。 | 配偶者のいる者でなければならない。 夫婦共同で縁組をする必要がある。 | |
| 養子について | 年齢 | 制限なし 未成年の場合は法定代理人の代諾が必要 | 原則15歳未満 実親の同意が必要(虐待等こども利益を損する場合は不要) |
| 養子は養親の尊属(父母、叔父叔母など)又は年長者でないこと | |||
| 届出・申請先 | 市区町村役場への届出 養子が未成年の場合は家庭裁判所の許可が必要 | 家庭裁判所で許可を得て、市区町村役場へ届出をする。 6か月以上の監護要件あり | |
要件をまとめてみると特別養子縁組の方がハードルが高く難しい条件といえます。
これらを踏まえた上で、外国人が養子縁組をした場合、どのような在留資格が取れるか、を見ていきたいと思います。

扶養者(本体者)が「教授」「芸術」「宗教」「報道」「高度専門職」「経営・管理」「法律・会計業務」「医療」「研究」「教育」「技術・人文知識・国際業務」「企業内転勤」「介護」「興行」「技能」「特定技能2号」「文化活動」「留学」をもって在留するものであるときの「子」として行う日常的な活動。
この「家族滞在」における「子」には、6歳以上の養子も含まれます。
「家族滞在」の在留資格では親の扶養を受けることが条件となるため、養子の年齢制限はありませんが、子どもの年齢が高くなるにつれて「今の年齢で申請する必要があるのか?」など認定がされ難くなります。
なお、申請に係る提出書類には「申請人と扶養者との身分関係を証する文書」「扶養者の職業及び収入を証する文書」等があります。
日本人の配偶者、日本人の特別養子又は日本人の子として出生した者という身分又は地位を有する者として活動が該当し、必ずしも(配偶者又は)親である日本人の扶養を受けることを要しません。
「日本人の配偶者等」における「子」には、実子以外では普通養子は含まれず、特別養子しか含まれません。
申請に係る提出書類には、「特別養子縁組届出受理証明書」又は「日本の家庭裁判所発行の養子縁組に係る審判書謄本及び確定証明書」のいずれかが必要です。
特別な理由を考慮して居住を認めるのが相当である外国人を受け入れるために設けられた制度です。告示定住(定住者告示をもってあらかじめ定める地位を有する者としての活動)と告示外定住(定住者告示をもって定める地位を有する者としての活動にはあたらないが、「定住者」在留資格が認められるもの)に分類できます。
養子は定住者告示7号に定められており、
イ 日本人
ロ 永住者の在留資格をもって在留する者
ハ 1年以上の在留期間を指定されている定住者の在留資格をもって在留する者
ニ 特別永住者
上記イロハニのいずれかに該当する者の扶養を受けて生活する6歳未満の養子が該当します。普通養子縁組、特別養子縁組どちらでも大丈夫です。
「定住者(扶養を受けて生活する6歳未満の養子)」については入国後に6歳に達しても直ちに在留が否定されるわけではなく、実務上はその者が特段の素行不良状態とならない限りは「定住者(告示外定住)」の在留期間更新が認められる可能性が高い、といわれています。
以上3つが養子の身分で取得可能な在留資格となります。
なお、「永住者の配偶者等」における「子」には、普通養子特別養子どちらも含まれません。
最後に、特別養子に関する告示外定住を一つ、紹介します。
特別養子の離縁により「日本人の配偶者等」の在留資格該当性がなくなった者で、生計を営むに足りる資産又は技能を有するもの
次の①②両方に該当する者が許可要件となります。
① 日本において、養親に扶養されていたと認められる者
② 生計を営むに足りる資産又は技能を有すること
申請人が未成年等のため実親による扶養等が必要となる場合で、その実親が海外に在住するものは、この特別養子離縁定住類型にはあたりません。
許可要件の②について、申請人が未成年者等のため実親又は新たな養親による扶養等が必要となる場合で、日本において、実親又は新たな養親に扶養される場合は、それらの者に扶養能力が認められることが必要です。
養子縁組した場合、ビザ取得できるのか?⇒できます!
⇒「家族滞在」6歳以上の養子(普通、特別どちらも)
⇒「日本人の配偶者等」年齢制限、扶養要件ないが特別養子のみ
⇒「定住者」定住者告示7号に列挙した者の6歳未満の養子(普通、特別どちらも)
の3つです!養子の年齢要件や養親の扶養能力、養親の身分など条件があります!
以上となります。

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